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チャーリー・チャップリン史上ベストスピーチ

twitterで昨日見かけた興味深いスピーチ動画を紹介。


これは、1940年に上映されたチャーリーチャップリンの映画「独裁者」の中演説のシーン。
彼自身が書いたものだが、いろいろな言葉に訳され世界中で感動を呼んでいるのだそうな。

動画には日本語のテロップが入っている。その全文は以下。

※ここから拝借しました。
http://technoworks.org/NewWorld/?p=834

全文

結構長いです

申し訳ないが。私は皇帝になどなりたくない。
支配も征服もしたくない。できることなら、皆を助けたい。
ユダヤ人も黒人も白人も。
私たちは皆、助け合いたいのだ。人間とはそういうものなんだ。
お互いの幸福と寄り添いたいのだ、お互いの不幸ではなく。
憎み合ったり、見下し合ったりしたくないのだ。


この世界は全人類が豊かに暮らせるだけの資源に溢れている。
人生は自由で美しい。


しかし、私たちは生き方を見失ってしまった。


欲が人の魂を毒し、
憎しみと共に世界を閉鎖し、
不幸、惨劇へと私たちを行進させた。

私たちはスピードを手に入れ、
自分自身を孤立させた。


ゆとりを与えてくれるはずの機械により、
貧困を作り上げてしまった。
知識は私たちを皮肉にし、
知恵は私たちを冷たく、無情にした。


私たちは考え過ぎ、感じなさ過ぎる。

機械よりも、人類愛が必要なのだ。


賢さよりも、優しさや思いやりが必要なのだ。


そういう感性なしでは、世の中は暴力に満ち、
全てが失われてしまう。


飛行機やラジオが、私たちの距離を縮めてくれた。
そんな発明の本質は、人間の良心に呼びかけ、
世界がひとつになることを呼びかける。


今も、私の声は世界中の何百万の人々のもとに届いている。

何百万の絶望した男性たち、女性たち、小さな子供たち。
人々を苦しめる組織の犠牲者たち。
罪のない人たちを投獄させる者たち。


私の声が聞こえている人たちに言う、

絶望してはいけない。

私たちに覆いかぶさる不幸は、単に過ぎ去る貪欲であり、
人間の進歩を恐れる者たちの憎悪なのだ。

憎しみは消え去り、やがて独裁者たちは死に耐えるだろう。


人々から奪い取られた権力は、人々のもとに返されるだろう。
決して人間は永遠に生きないように、決して自由は滅びることもない。


兵士たちよ。
獣たちに身を託してはいけない!
君たちを見下し、奴隷にし、人生を操る者たちは
君たちが何をし、何を考え、感じるかを指図する。
君たちを鍛え、食事を制限する者たちは、
君たちを家畜として、ただのコマとして扱うのだ。
身を託してはいけない!
そんな自然に反する者たちなどに。

機械人間たち、
機械のマインドを持ち、機械の心を持つ者たちなどに。


君たちは機械じゃない!


君たちは家畜じゃない!


君たちは人間だ!


心に人類愛を持った人間だ!


憎んではいけない。
愛されない者が憎むのだ。
愛されずに、自然に反する者が憎むのだ。

兵士たちよ。
奴隷を作るために闘うな!
自由のために闘え!

「ルカの福音書」の17章に、
「神の国は人間の中にある」と記されている。

ひとりの人間ではなく、
一部の人間でもなく、
すべての人間の中に、君たちの中にあるのだ。
君たち、人々は力を持っているのだ!


機械を創り上げる力、
幸福を築き上げる力を持っているのだ。

君たち、人々が持つ力が、
人生を自由にし、
人生を美しし、
人生を素晴らしい冒険にするのだ!

民主義国家という名のもとに、その力を使おうではないか。

皆でひとつになろう!

新しい世界のために闘おう!

常識ある世界のために。


皆の雇用に機会を与えてくれ、
君たちに未来を与えてくれ、
老後に安定を与えてくれる世界のために。
(雇用や福祉が保証された世界のために)


そんな約束をして、独裁者という獣たちも権力を伸ばしてきた。
しかし、奴らは嘘つきだ。
奴らは約束を果たさない。
これからも決して、果たしはしない。

独裁者たちは、自分たちを自由にし、
人々を奴隷にする。

今こそ闘おう!
約束を実現させるために。

闘おう!
世界を自由にするために。

国境を失くすために。
欲望を失くし、嫌悪を苦難を失くすために。

理性ある世界のために闘おう!

科学と進歩が全人類の幸福へ、導いてくれる世界のために。

兵士たちよ!


民主主義国家の名のもとに、
皆でひとつになろう!
団結しよう!

わたしが考えること

ちょっと前までは、人類愛なんてユートピアな考えだとか思っていたし、自分のこともしっかりできないわたしには大きすぎて考えていいことじゃないと思っていたが、今は感動するし心底共感する。

逆に、こういった考えを持つひと白眼視したり、脳内お花畑だと笑ったりするひとは、自分の極近周囲のことしか考えられないから、「万人の幸」にも意識が回らないのだろうか、と。
(確かに、無知ゆえの平和主義者もいたり)


「自由のために闘おう」らへんは理想論ぽく思われてしまいそうだが、

  • 「しかし、私たちは生き方を見失ってしまった。
    欲が人の魂を毒し、憎しみと共に世界を閉鎖し、
    不幸、惨劇へと私たちを行進させた。
    私たちはスピードを手に入れ、自分自身を孤立させた。」

→ このへんは物質至上主義的価値観を根とする欲深さへの警告だし、

  • 「ゆとりを与えてくれるはずの機械により、
    貧困を作り上げてしまった。」

→ このへんは国力の差と搾取の問題についての真理だし、

  • 「憎んではいけない。愛されない者が憎むのだ。
    愛されずに、自然に反する者が憎むのだ。」

→ このへんは子どもの心の発達とか、戦後からの余裕のないアダルトチルドレン的未熟さをもつ大人たちについて示唆してる。
かなあ、と

すごい、賢いひとなんだな。


現代人のうつは、戦後メンタリティと物質至上主義的価値観ゆえの孤独からきていると思うので
このスピーチ、結構関係ある。